○三島村個人情報保護条例
平成17年6月30日
条例第15号
目次
第1章 総則(第1条―第5条)
第2章 個人情報の取扱い(第6条―第11条)
第3章 個人情報の開示及び訂正等の請求(第12条―第22条)
第4章 審査請求等(第23条・第23条の2)
第5章 情報公開・個人情報保護審査会(第24条)
第6章 雑則(第25条―第28条)
附則
第1章 総則
(目的)
第1条 この条例は、個人情報の適正な取扱いに関し必要な事項を定めるとともに、実施機関が保有する個人情報の開示及び訂正を求める権利を明らかにすることにより、適正かつ円滑な村政を図りつつ、個人の権利利益を保護することを目的とする。
(1) 個人情報 個人に関する情報であつて、特定の個人が識別され、又は識別され得るものをいう。
(2) 実施機関 村長、教育委員会、選挙管理委員会、監査委員、農業委員会、固定資産評価審査委員会及び議会をいう。
(3) 事業者 個人情報を取り扱う法人その他の団体(国及び地方公共団体を除く。以下「法人等」という。)及び事業を営む個人をいう。
(4) 本人 個人情報から識別され、又は識別され得る当該個人をいう。
(5) 行政文書 三島村情報公開条例(平成17年三島村条例第5号)第2条第2項に規定する公文書をいう。
(実施機関の責務)
第3条 実施機関は、この条例の目的を達成するために、個人情報の保護に関する必要な施策を講じなければならない。
(事業者の責務)
第4条 事業者は、個人情報の保護の重要性を認識し、個人情報の取扱いに当たつては、村が実施する個人情報の保護に関する施策に協力し、個人の権利利益を侵害することのないよう努めなければならない。
(村民の責務)
第5条 村民は、個人情報の保護の重要性を認識し、自己の個人情報の適切な管理に努めるとともに、他人の個人情報の取扱いに当たつては、個人の権利利益を侵害することのないよう努めなければならない。
第2章 個人情報の取扱い
(収集に関する制限)
第6条 実施機関は、個人情報を収集するときは、収集の目的を明確にし、当該目的を達成するために必要な範囲内で、適法かつ公正な手段により行わなければならない。
2 実施機関は、個人情報を収集するときは、本人から収集しなければならない。ただし、次の各号のいずれかに該当する場合は、この限りでない。
(1) 法令又は条例(以下「法令等」という。)に定めがあるとき。
(2) 本人の同意があるとき。
(3) 個人の生命、身体又は財産の保護のため、緊急やむを得ないと認められるとき。
(4) 出版、報道等により公にされているものから収集するとき。
(5) 所在不明、心神喪失等の事由により、本人から収集することが困難なとき。
(6) 前項に掲げるもののほか、実施機関が三島村情報公開・個人情報保護審査会の意見を聞いて公益上必要があると認めるとき。
3 実施機関は、思想、信条及び信教に関する個人情報並びに犯罪暦その他社会的差別の原因となるおそれのある個人情報を収集してはならない。ただし、次の各号のいずれかに該当する場合は、この限りでない。
(1) 法令等に定めがあるとき。
(2) 実施機関が三島村情報公開・個人情報保護審査会の意見を聞いて公益上必要があると認めるとき。
(個人情報取扱事務の届出)
第7条 実施機関は、個人情報(個人の氏名、生年月日その他の記述又は個人別に付された番号、記号その他の符号により個人を検索し得る形で行政文書に記録させた個人情報に限る。)を取り扱う事務(以下「個人情報取扱事務」という。)を新たに開始しようとするときは、あらかじめ次に掲げる事項を村長に届け出なければならない。
(1) 個人情報取扱事務の名称
(2) 個人情報取扱事務の目的
(3) 個人情報の対象者の範囲
(4) 個人情報の記録事項
(5) 前各号に掲げるもののほか、村長が必要と認める事項
2 実施機関は、届出に係る個人情報取扱事務を廃止し、又は変更するときは、あらかじめ村長に届け出なければならない。
(1) 一時的に使用され、又は短時間に破棄され、若しくは消去される個人情報
(2) 資料その他の物品若しくは金銭の送付又は業務上必要な連絡に利用するため、氏名、住所その他送付又は連絡に必要な個人情報が記録された行政文書
(3) 前2号に掲げるもののほか、届出をする必要がないと村長が認めるもの
(利用及び提供の制限)
第8条 実施機関は、個人情報取扱事務の目的以外の目的のために、個人情報を利用し、又は当該実施機関以外の者へ提供してはならない。ただし、次の各号のいずれかに該当する場合は、この限りでない。
(1) 法令等に定めがあるとき。
(2) 本人の同意があるとき。
(3) 個人の生命、身体又は財産の保護のため、緊急やむを得ないと認められるとき。
(4) 出版、報道等により個人情報が公にされているとき。
(5) 事務の公正な執行又は住民福祉の向上のため、実施機関が公益上等必要があると認めるとき。
(オンライン結合による提供)
第9条 実施機関は、オンライン結合(通信回路を用いて実施機関が管理する電子計算機と実施機関以外のものが管理する電子計算機その他の情報機器とを結合し、実施機関の保有する個人情報を実施機関以外のものが随時入手し得る状態にする方法をいう。以下同じ。)により、個人情報を実施機関以外のものへ提供してはならない。
2 前項の規定にかかわらず、実施機関は、公益上特に必要があり、かつ、個人の権利利益を侵害するおそれがないと認めるときに限り、オンライン結合により、個人情報を提供することができる。
(職員等の義務)
第10条 実施機関の職員は、職務上知り得た個人情報をみだりに他人に知らせ、又は不当な目的に使用してはならない。その職を退いた後も同様とする。
(外部委託に関する措置)
第11条 実施機関は、個人情報取扱事務を実施機関以外のものに委託しようとするときは、その契約において委託を受けたものが講ずべき安全確保の措置を明らかにしなければならない。
第3章 個人情報の開示及び訂正等の請求
(開示請求できる者)
第12条 何人も実施機関に対し行政文書に記録されている自己に関する個人情報の開示の請求をすることができる。
2 未成年者又は成年被後見人の法定代理人(以下「法定代理人」という。)は、本人に代わつて前項の規定による開示の請求(以下「開示請求」という。)をすることができる。
(開示請求の手続)
第13条 開示請求をしようとする者は、次に掲げる事項を記載した請求書(以下「開示請求書」という。)を実施機関に提出しなければならない。
(1) 氏名及び住所
(2) 開示請求に係る個人情報を特定するために必要な事項
(3) 前2項に掲げるもののほか実施機関が定める事項
2 開示請求をしようとする者は、実施機関に対し、自己が当該開示請求に係る個人情報の本人又はその法定代理人であることを証明するために必要な書類で実施機関が定めるものを提出し、又は提示しなければならない。
3 実施機関は、開示請求書に形式上の不備があると認めるときは、開示請求をした者(以下「開示請求者」という。)に対し、相当の期間を定めて、その補正を求めることができる。この場合において、実施機関は、開示請求者に対し補正の参考となる情報を提供するよう努めなければならない。
(開示義務)
第14条 実施機関は、開示請求があつたときは、開示請求に係る行政文書に記録されている個人情報が次の各号に掲げる情報のいずれかに該当する場合を除き、開示請求者に対し、当該個人情報を開示しなければならない。
(1) 法令等の規定により明らかに開示することができないとされている個人情報
(2) 開示請求者以外のものに関する情報を含む個人情報であつて、開示請求者に開示することにより、当該開示請求者以外のものの正当な権利利益を侵すことになると認められるもの
(3) 個人の評価、決定、診断、指導、相談、選考等に関する情報であつて、開示請求者に開示しないことが正当と認められるもの
(4) 開示することにより、個人の生命、身体及び財産の保護、犯罪の予防又は捜査、行政上の義務違反の取締りその他公共の安全と秩序の維持に支障を及ぼすおそれがある情報
(5) 村と国又は他の地方公共団体との間における協議、信頼等により作成し、又は取得した個人情報であつて、開示請求者に開示することにより、これらの者との信頼関係又は協力関係を著しく害するおそれのあるもの
(6) 調査、争訟、交渉、取締り、監督、立入検査等に関する個人情報であつて、開示請求者に開示することにより、事務事業の公正かつ適切な執行に著しい支障が生ずるおそれのあるもの
(開示請求に対する措置)
第15条 実施機関は、開示請求に係る個人情報の全部又は一部を開示するときは、その旨の決定をし、速やかに、開示請求者に対し、その旨及び開示の実施に関し必要な事項を書面により通知しなければならない。
2 実施機関は、開示請求に係る個人情報の全部を開示しないとき(前条の規定により開示請求を拒否するとき及び開示請求に係る個人情報が存在しないときを含む。)は、開示をしない旨の決定をし、速やかに、開示請求者に対し、その旨を書面により通知しなければならない。
3 実施機関は、開示請求者に対し開示請求に係る個人情報の全部又は一部の開示をしない旨の決定の通知をする場合、理由を付記しなければならない。この場合において、当該決定の理由が一時的なもので、当該個人情報又は開示しない部分について開示できることとなる時期をあらかじめ明示することができるときは、その旨及び開示できる時期を付記しなければならない。
(開示の実施)
第17条 個人情報の開示は、当該個人情報の記録に応じて規則で定める方法により行うものとする。
(訂正又は削除の請求)
第18条 開示を受けた個人情報に事実の誤りがあると認める者は、実施機関に対し、その訂正又は削除の請求をすることができる。
(訂正又は削除の請求の方法)
第19条 訂正又は削除の請求をしようとする者は、当該請求に係る個人情報を保有する実施機関に対し、本人又はその法定代理人であることを明らかにして、次に掲げる事項を記載した書面(以下「訂正等請求書」という。)を提出しなければならない。
(1) 氏名及び住所
(2) 訂正又は削除に係る個人情報を特定するために必要な事項
(3) 訂正又は削除の内容
(4) 前3号に掲げるもののほか、実施機関が定める事項
2 訂正又は削除の請求をしようとする者は、当該訂正又は削除を求める内容が事実に合致することを証明する書類を提出し、又は提示しなければならない。
(訂正又は削除の請求に対する決定及び通知)
第20条 実施機関は、訂正又は削除の請求があつたときは、訂正等請求書を受理した日から起算して15日以内に、必要な調査を行い、当該請求に係る個人情報の訂正又は削除をするか否かの決定をしなければならない。
3 実施機関は、第1項の決定をしたときは、速やかに、訂正等請求者に対し、当該決定の内容を書面により通知しなければならない。なお、個人情報の全部又は一部の訂正又は削除をしない旨の決定を通知する場合は、その理由を付記しなければならない。
4 実施機関は、個人情報の訂正又は削除をする旨の決定をしたときは、速やかに、当該個人情報の訂正又は削除をするとともに、訂正等請求者に対し、その旨を通知しなければならない。
2 是正の申出をしようとする者は、当該申出に係る個人情報を保有する実施機関に対し、本人又はその法定代理人であることを明らかにして、次に掲げる事項を記載した書面を提出しなければならない。
(1) 氏名及び住所
(2) 是正の申出をしようとする個人情報を特定するために必要な事項
(3) 是正の内容
(4) 前3号に掲げるもののほか、実施機関が定める事項
3 実施機関は、是正の申出があつたときは、速やかに、その内容を調査し、当該是正の申出に正当な理由があると認めるときは、必要な措置を講じなければならない。
4 実施機関は、是正の申出に係る処理の内容を当該申出をした者に通知するとともに三島村情報公開・個人情報保護審査会に報告しなければならない。
(費用負担)
第22条 この条例に基づく請求及び申出に係る手数料は徴収しない。ただし、個人情報の開示を写しの方法で行うときは、三島村情報公開条例第18条に規定する費用を負担しなければならない。
第4章 審査請求等
(審理員による審理手続に関する規定の適用除外)
第23条 開示決定等、訂正決定等、利用停止決定等又は開示請求、訂正請求若しくは利用停止請求に係る不作為に係る審査請求については、行政不服審査法(平成26年法律第68号)第9条第1項の規定は、適用しない。
(審査会への諮問)
第23条の2 開示決定等、訂正決定等、利用停止決定等又は開示請求、訂正請求若しくは利用停止請求に係る不作為について審査請求があったときは、当該審査請求に対する裁決をすべき実施機関は、次の各号のいずれかに該当する場合を除き、三島村個人情報保護審査会に諮問しなければならない。
(1) 審査請求が不適法であり、却下する場合
(2) 裁決で、審査請求の全部を認容し、当該審査請求に係る保有個人情報の全部を開示することとする場合(当該保有個人情報の開示について反対意見書が提出されている場合を除く。)
(3) 裁決で、審査請求の全部を認容し、当該審査請求に係る保有個人情報の訂正をすることとする場合
(4) 裁決で、審査請求の全部を認容し、当該審査請求に係る保有個人情報の利用停止をすることとする場合
2 前項の規定による諮問は、行政不服審査法第9条第3項において読み替えて適用する同法第29条第2項の弁明書の写しを添えてしなければならない。
3 第1項の規定により諮問をした実施機関(以下「諮問実施機関」という。)は、次に掲げる者に対し、諮問をした旨を通知しなければならない。
(1) 審査請求人及び参加人(行政不服審査法第13条第4項に規定する参加人をいう。以下同じ。)
(2) 開示請求者、訂正請求者又は利用停止請求者(これらの者が審査請求人又は参加人である場合を除く。)
(3) 当該審査請求に係る保有個人情報の開示について反対意見書を提出した第三者(当該第三者が審査請求人又は参加人である場合を除く。)
第5章 情報公開・個人情報保護審査会
(設置)
第24条 この条例の適正かつ円滑な運営を図るため、三島村情報公開・個人情報保護審査会(以下「審査会」という。)を置く。
2 審査会の委員は、5人以内をもつて組織する。
3 委員は、個人情報の保護に関し優れた識見を有する者のうちから村長が委嘱する。
4 委員の任期は、2年とし、補欠の委員の任期は、前任者の残任期間とする。ただし、再任を妨げない。
5 審査会は、審査のため必要があると認めるときは、関係者又は参考人の出席を求め、その説明又は意見を聴くことができる。
7 委員は、職務上知り得た秘密を漏らしてはならない。その職を退いた後も同様とする。
8 前各項に定めるもののほか、審査会の組織及び運営に関し必要な事項は、村長が定める。
第6章 雑則
(運用状況の公表)
第25条 村長は、毎年度1回、各実施機関におけるこの条例の運用状況を取りまとめ、これを公表するものとする。
(他の法令との調整)
第26条 法令等に個人情報の閲覧、縦覧、視聴、写し若しくは謄抄本の交付又は訂正若しくは削除に関する定めがある場合には、当該法令等の定めによるところとする。
(適用除外)
第27条 統計法(平成19年法律第53号)第2条第6項に規定する基幹統計調査及び同条第7項に規定する一般統計調査に係る調査票情報に含まれる個人情報その他の同法第52条第1項に規定する個人情報並びに統計法第24条第1項の規定により総務大臣に届け出られた統計調査に係る調査票情報に含まれる個人情報については、この条例の規定は適用しない。
(意見の陳述)
第28条 三島村個人情報保護審査会は、審査請求人又は参加人(行政不服審査法第13条第4項に規定する「参加人」をいう。)の申立てがあった場合には、当該申立てをした者(以下この条において「申立人」という。)に口頭で審査請求に係る事件に関する意見を述べる機会を与えなければならない。ただし、当該申立人の所在その他の事情により当該意見を述べる機会を与えることが困難であると認められる場合には、この限りでない。
3 口頭意見陳述において、申立人は、三島村個人情報保護審査会の許可を得て、補佐人とともに出頭することができる。
4 口頭意見陳述において、三島村個人情報保護審査会は、申立人のする陳述が審査請求に係る事件に関係のない事項にわたる場合その他相当でない場合には、これを制限することができる。
5 口頭意見陳述に際し、申立人は、三島村個人情報保護審査会の許可を得て、審査請求に係る事件に関し、処分庁等に対して、質問を発することができる。
附則
(施行期日等)
1 この条例は、平成17年7月1日から施行する。
2 三島村個人情報の保護に関する条例(平成11年三島村条例第9号)は、廃止する。
附則(平成28年条例第11号)抄
(施行期日)
1 この条例は、行政不服審査法(平成26年法律第68号)の施行の日(平成28年4月1日)から施行する。
(経過措置)
2 行政庁の処分その他の行為又は不作為についての不服申立てであってこの条例の施行前にされた行政庁の処分その他の行為又はこの条例の施行前にされた申請に係る行政庁の不作為に係るものについては、この附則に特別の定めがある場合を除き、なお従前の例による。