○三島村文化財保護条例
昭和52年3月22日
条例第1号
目次
第1章 総則(第1条―第3条)
第2章 文化財審議委員会(第4条―第9条)
第3章 文化財の指定(第10条―第19条)
第4章 雑則(第20条)
附則
第1章 総則
(目的)
第1条 この条例は、文化財保護法(昭和25年法律第214号。以下「法」という。)第182条第2項の規定に基づき、法及び鹿児島県文化財保護条例(昭和30年鹿児島県条例第48号。以下「県条例」という。)の規定による指定を受けた文化財以外の文化財で村の区域内に存するもののうち、重要なものについて、その保存及び活用のため必要な措置を講じ、もつて、本村文化の進歩に貢献することを目的とする。
(定義)
第2条 この条例において「文化財」とは、法第2条第1項第1号から第4号までに掲げる有形文化財、無形文化財、民俗文化財及び記念物をいう。
(財産権等の尊重及び他の公益との調整)
第3条 三島村教育委員会(以下「教育委員会」という。)は、この条例の執行に当たつては、関係者の所有権その他の財産権を尊重するとともに文化財の保護と他の公益との調整に留意しなければならない。
第2章 文化財審議委員会
(設置)
第4条 第1条の目的を達成するために、三島村文化財審議委員会(以下「審議会」という。)を設置する。
(審議会への諮問)
第5条 審議会は、教育委員会の諮問に応じて文化財の保存及び活用に関する重要事項について調査審議し、及びこれらの事項に関して教育委員会に連絡する。
(構成及び任期)
第6条 保護委員会は、5人以内の委員で組織する。
2 委員は、学識経験者及び関係行政機関の職員のうちから教育委員会が任命する。
3 委員の任期は、2年とする。ただし、補欠の委員の任期は、前任者の残任期間とする。
4 委員は、再任させることができる。
(会長等)
第7条 審議会に会長及び副会長各1人を置く。
2 会長及び副会長は、委員が互選する。
3 会長は、審議会の会議を総理し、審議会を代表する。
4 副会長は、会長を補佐し、会長に事故があるとき、又は会長が欠けたときは、その職務を代理する。
(会議)
第8条 審議会は、会長が招集する。
2 会議は、委員の半数以上が出席しなければ開くことができない。
3 会長は、会議の議長となり、議事を整理する。
4 会議の議事は、出席委員の過半数で決し、可否同数のときは、議長の決するところによる。
(関係人の立会い)
第9条 審議会は、調査審議のため必要と認めるときは、会議に学識経験者又は関係人の立会いを求めることができる。
第3章 文化財の指定
(指定)
第10条 教育委員会は、村の区域内に存する文化財のうち重要なものを、審議会に諮り、三島村指定文化財(以下「指定文化財」という。)に指定することができる。
2 前項の規定により指定をするには、教育委員会は、あらかじめ、指定しようとする文化財の所有者及び権利に基づく占有者の同意を得なければならない。
3 教育委員会は、第1項の規定による指定をするに当たつては、当該指定文化財が無形文化財であるときは、当該指定文化財の保持者又は保持団体(無形文化財を保持する者が、主たる構成員となつている団体で代表者の定めのあるものをいう。以下同じ。)を認定しなければならない。
(告示及び通知)
第11条 前条の規定による指定又は認定は、その旨を告示するとともに、その所有者又は保持者若しくは保持団体として認定しようとするもの(保持団体にあつてはその代表者)に通知しなければならない。
(解除)
第12条 指定文化財が指定文化財としての価値を失つた場合その他特別の理由があるときは、教育委員会は、審議会に諮り、指定文化財の指定を解除することができる。
2 指定文化財の保持者が、心身の故障のため保持者として適当でなくなつたと認められる場合、指定文化財の保持団体がその構成員の異動のため保持団体として適当でなくなつたと認められる場合その他特別の理由があるときは、教育委員会は、保持者又は保持団体の認定を解除することができる。
3 指定文化財の指定又は保持者若しくは保持団体の認定を解除したときは、教育委員会は、直ちにその旨を告示するとともに、所有者又は保持者若しくは保持団体の代表者に通知しなければならない。
4 指定文化財が法又は県条例の指定による指定を受けたときは、指定文化財の指定は解除されたものとする。この場合においては、前項の規定を準用する。
(管理及び保護)
第13条 指定文化財の所有者(管理責任者を含む。以下同じ。)は、この条例並びにこれに基づく教育委員会規則及び教育委員会の指示に従い、指定文化財の管理及び保護をしなければならない。
(管理及び修理)
第14条 指定文化財の管理又は修理につき多額の経費を要し、所有者又は管理責任者がその負担に堪えない場合その他特別な事情があると認めたときは、村は、その経費の一部に充てさせるため、予算の範囲内で補助金を交付することができる。
(所有者の変更等)
第15条 指定文化財の所有者が変更したときは、所有者は、速やかにその旨を教育委員会に届け出なければならない。
2 指定文化財の所有者又は管理責任者は、その氏名若しくは名称又は住所を変更したときは、速やかにその旨を教育委員会に届け出なければならない。
3 指定文化財の保持者が氏名若しくは住所を変更し、又は死亡したときは、指定文化財の保持者又はその相続人は、速かにその旨を教育委員会に届け出なければならない。指定文化財の保持団体が名称、事務所の所在地若しくは代表者を変更し、構成員に異動を生じ、又は解散したときも、代表者(保持団体が解散した場合にあつては、代表者であつた者)について同様とする。
(滅失及び損傷)
第16条 指定文化財の全部又は一部が滅失し、若しくは損傷し、又はこれを亡失し、若しくは盗み取られたときは、指定文化財の所有者(管理責任者がある場合は、その者)は、速かにその旨を教育委員会に届け出なければならない。
(所有者変更に伴う権利義務の承継)
第17条 指定文化財の所有者が変更したときは、新所有者は、当該指定文化財に関しこの条例に基づいてする教育委員会の勧告、指示その他の処分による旧所有者の権利義務を承継する。
(現状変更等の制限)
第18条 指定文化財に関しその現状を変更し、又はその保存に影響を及ぼす行為をしようとするときは、教育委員会の許可を受けなければならない。ただし、現状の変更については、維持の措置又は非常災害のために必要な応急措置を執る場合、保有者に影響を及ぼす行為については、影響の軽微である場合は、この限りでない。
2 前項ただし書に規定する維持の措置の範囲は、教育委員会規則で定める。
(公開)
第19条 教育委員会は、指定文化財の所有者に対し6月以内の期間に限つて教育委員会の行う公開の用に供するため、当該指定文化財を出品することを勧告することができる。
2 教育委員会は、指定文化財の所有者に対し3月以内の期間に限つて当該指定文化財の公開を勧告することができる。
3 教育委員会は、指定文化財の保持者又は保持団体に対し指定無形文化財の公開を、指定無形文化財の記録の所有者に対しその記録の公開を勧告することができる。
第4章 雑則
(委任)
第20条 この条例の施行に関し必要な事項は、教育委員会規則で定める。
附則
この条例は、公布の日から施行する。