三島村水道事業
1.三島村簡易水道事業の概要
水道事業のあゆみ
- 三島村簡易水道事業の概要
竹島地区簡易水道は、島内の飲料水供給の為、昭和37年に創設認可を受け、昭和44年に水源の増補改良整備を行い現在に至っている。また、平成13年度に変更認可を得て、平成14年度から国庫補助により水量拡張、増補改良及び基幹改良整備事業に着手しており、平成16年度に完成しました。
当施設は、第1・2水源地より取水を行ってきたが、近年渇水期には取水量が少ない時期があり、そのためウツン崎の予備水源より取水し急場を凌いでいる状態です。
また、第2水源地に於いては塩素イオンの含有量が水質検査基準値不適合であり取水の確保が困難になってきている。これらの解消を図るために、平成14年度より3カ年計画にて取水施設、浄水場及び配水池等の整備を行い、平成17年4月より給水開始を開始しています。
- 硫黄島地区
硫黄島地区簡易水道は、島内の飲料水供給の為、昭和38年度離島振興法に基づく国庫補助により設置されました。昭和52年8月頃より急激に塩素イオン及びマンガンの含有量が水質検査基準値不適合となり飲料が困難になった為、昭和53年から昭和54年にかけて鹿児島県離島生活安定特別対策事業の適用を受け、水源調査、試掘ボーリングを行った結果、良質で豊富な水量を有する地下水源を確保できたことにより、昭和55年度増補改良の変更認可を得て、施設整備を行い現在に至っている。
- 黒島大里地区
大里地区簡易水道は、当施設給水区域内の飲料水供給の為、昭和47年に創設認可を受け現在に至っている。今後、生活様式の変化に伴って使用水量が増加しているので水量拡張を行い、また、施設的にも老朽化し機能が低下しているので基幹改良を行う予定である。
- 黒島片泊地区
片泊地区簡易水道は、当施設給水区域内の飲料水供給の為、昭和40年に創設認可を受け現在に至っている。今後、生活様式の変化に伴って使用水量が増加しているので水量拡張を行い、また、施設的にも老朽化し機能が低下しているので基幹改良を行う予定である。
水道施設の概要
- 竹島地区
創設認可昭和37年11月1日 指令39環第85号の18 |
変更認可 |
平成14年5月27日 指令生衛第152号の5 |
取水位置 |
第1水源地 鹿児島郡三島村大字竹島字長瀬1番地
第2水源地 鹿児島郡三島村大字竹島字船倉17番地
第3水源地 鹿児島郡三島村大字竹島ツタイ136番地 |
原水種別 |
第1水源地 伏流水
第2水源地 表流水
第3水源地 伏流水 |
浄水位置 |
鹿児島郡三島村大字竹島字橋ノ下136番地 |
浄水方法 |
第1・2水源系統
取水→着水槽→受水槽→急速ろ過機→電気透析機→配水池
第3水源系統
取水→着水槽→中継ポンプ槽→配水池(塩素は両系統とも配水池にて注入) |
使用薬品 |
■第1・2水源系統
凝集剤・・・硫酸バンド 酸 剤・・・硫酸
消毒剤・・・次亜塩素酸ナトリウム
■第3水源系統
消毒剤・・・次亜塩素酸ナトリウム |
浄水能力 |
第1・2水源系統・・・24m3/日
第3水源系統 ・・・30m3/日 |
配水池容量 |
V=50m3×1池(2槽式) |
給水人口 |
(計画)110人 |
1日平均給水量 |
(計画) 39.65m3/日 |
1日最大給水量 |
(計画)54.00m3/日 |
- 硫黄島地区
創設認可 |
昭和38年7月1日 |
変更認可 |
昭和55年7月1日 |
取水位置 |
鹿児島郡三島村大字硫黄島字上平 |
原水種別 |
地下水 |
浄水位置 |
鹿児島郡三島村大字硫黄島字上平 |
浄水方法 |
取水井→配水池(塩素は送水管へ注入) |
使用薬品 |
消毒剤・・・次亜塩素酸ナトリウム |
浄水能力 |
69m3/日 |
配水池容量 |
V=40m3×2池 |
給水人口 |
(計画)200人 |
1日平均給水量 |
(計画)51.70m3/日 |
1日最大給水量 |
(計画)69.00m3/日 |
- 黒島大里地区
創設認可 |
昭和47年6月23日 管第60号6 |
変更認可 |
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取水位置 |
鹿児島郡三島村大字黒島字上中里134番の1 |
原水種別 |
表流水 |
浄水位置 |
鹿児島郡三島村大字黒島字上中田56の17 |
浄水方法 |
取水井→接合井→接合井→ろ過池→配水池(塩素は送水管へ注入) |
使用薬品 |
消毒剤・・・次亜塩素酸ナトリウム |
浄水能力 |
32.5m3/日 |
配水池容量 |
V=40m3×2池 |
給水人口 |
(計画)200人 |
1日平均給水量 |
(計画)21.75m3/日 |
1日最大給水量 |
(計画)32.50m3/日 |
- 黒島片泊地区
創設認可 |
昭和40年7月1日 |
変更認可 |
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取水位置 |
鹿児島郡三島村大字黒島片泊字上町6番 |
原水種別 |
表流水 |
浄水位置 |
鹿児島郡三島村大字黒島片泊字上町6番 |
浄水方法 |
取水→沈砂池→ろ過池→配水池(塩素は送水管へ注入) |
使用薬品 |
消毒剤・・・次亜塩素酸ナトリウム |
浄水能力 |
39.0m3/日 |
配水池容量 |
V=40m3×2池 |
給水人口 |
(計画)235人 |
1日平均給水量 |
(計画)26.00m3/日 |
2日最大給水量 |
(計画)39.00m3/日 |
2.水源の状況
三島村簡易水道は、表流水、地下水、伏流水を水源として取水しています。河川及び地下水等の概況と水質管理の留意事項は次のとおりです。
- 河川及び地下水等の概況
竹島地区第2水源、黒島大里地区中里川水源、黒島片泊地区上町川水源は、島内河川上流に止水壁を設け取水しており、安定した水流が確保されている。伏流水は、竹島地区第1・3水源がその付近に潜流している水をRC構造の集水埋渠にて取水しており、安定した水質の水が確保されている。硫黄島地区の地下水については、地下約30mに水中ポンプを設置し揚水している。水質、水量とも良好です。表流水の竹島地区第2水源池については、水質検査項目の塩素イオンが基準不適合であり取水の確保が困難であったが、平成14年度から平成16年度にかけて施設整備を実施し解消されている。
- 水質管理上の優先対象項目
水道源水及び水道水における汚染要因と水質管理上優先すべき対象項目は次のとおりです。
3.水質検査について
- 水質検査の基本方針
簡易水道の各水の特徴及び留意すべき事項を踏まえ、三島村簡易水道事業の基本計画は次のとおりです。
- 検査地点は、浄水は水質基準が適用される蛇口、原水は浄水場の入口(着水井)とします。
- 検査項目は、水道法で検査が義務付けられている水質検査基準項目(50項目)は過去の検査結果による検査頻度の減少項目を除いて季節変動を考慮し、1年間の水質変化を確認するため、年1回は行って、水道水の安全性を保証します。
- 原水の検査でも、年1回は消毒副生生物を除いた40項目の検査を行います。また、原虫の指標となる大腸菌、嫌気性芽胞菌の検査を随時実施します。